歯にいい食事療法

こんにちはすぎうら歯科クリニックの歯科栄養士の東です。

突然ですが、皆様は「歯科栄養士」という職種をご存知でしょうか。 歯科栄養士は、歯の健康を守る歯科衛生士さんと同様に、糖尿病や高血圧のような生活習慣病や、 それらに起因する疾病を予防するため、食事の面から健康をサポートすることに努めております。

その歯科栄養士が歯科医院にいることに、疑問を持たれた方もいらっしゃるかもしれませんが、『歯の健康を守る」ことの理由として、「食事をおいしく頂くため」というものが挙げられるのではないでしょうか。自身の歯で噛むことで味と食感を楽しみ、様々な食形態を選択できることは、人生において大きな喜びに繋がっていきます。

私は、このような歯と食事が深い関係にあることに興味を持ち、「歯科栄養士が歯科に貢献できること」を考えて参りました。

歯科栄養士
歯にいい食事療法

歯科栄養士としてまず皆様にお伝えしたいことは、「噛むことの大切さ(=歯の大切さ)」であり ます。食べ物はまずお口から入っていきます。その最初のステップである歯の健康を維持していくことはとても大切なことですし、良く噛めてこそ身体の健康が保たれます。よく噛んで食べることは胃腸によいばかりでなく、頭の働きを良くする、肥満予防、味覚の向上など身体の健康によいことばかりです。

また、食べ物を噛むことで、食物とこすれ合い歯がきれいになります。硬いもの、食物繊維が多い野菜などは、より効果的です。さらに、唾液には細菌をやっつけたり、虫歯を予防する効果もありますので、よく噛んで唾液の分泌量を増やし、自浄作用を高めていくことが望ましいです。さらにもうひとつ、子供たちに虫歯予防のためのおやつの摂り方などといった「食育」に関するも のにも、私は歯科の歯科栄養士として力を入れて取り組んでいきたいことになります。

むし歯ができる要素には ①細菌=むし歯菌 ②食べ物=食べかす ③歯の質 の3つがあり、これらが揃い、時間が経つと虫歯が発生しま す。虫歯菌は砂糖が大好きなので、甘い物を摂り過ぎると、虫歯の原因の酸をたくさん作ります。また、だらだら食べると食べかすが常 にある状態となるので、酸を作り続けて歯を溶かしてしまいます。そのため、砂糖の入っているお菓子やジュースに注意すること、キシリトールなど虫歯菌のえさとならない甘味料のお菓子を選ぶこと、食べる量・時間・場所を決めて食べることが重要となってきます。

本来、「おやつ(間食)」とは体に必要な栄養素をしっかりとるために、食事と食事の間に食べる「軽い食事」のことをいいます。そのため、砂糖のたくさん入ったお菓子やジュースはとてもおいしいのですが、お芋や野菜たっぷりのサンドイッチ、果物、牛乳といった体に必要な栄養素がとれるおやつを食べるように、子供たち・親御さん方に働きかけていきたいと思っております。

歯科栄養士というものは、栄養士のフィールドとしてはまだまだ根付いてはおりませんが、私はすぎうら歯科クリニックの理解ある院長や副院長、スタッフの方々と働かせて頂いてる間に、歯科栄養士としても皆様に貢献できますよう、これからも日々勉強をしていきたいと思っております。

歯を強くする栄養素

カルシウム
歯の原料となります。身体のカルシウムの99%は、歯と骨に含まれます。
牛乳、乳製品、小魚、桜えび、大豆、大豆製品、干しひじき、ごま、小松菜
タンパク質
歯の土台(歯茎)を作ります。また、身体の成長や脳の発達にとても重要な栄養素です。
卵、魚、肉、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品
マグネシウム
歯を支える歯槽骨の構成成分であり、カルシウムの吸収も助けます。不足しますと、歯茎の血流を悪化させることで、炎症を起こしやすくし、歯周病の発症・悪化をさせます。
大豆、アーモンド、海藻類、玄米
ビタミンD
腸から吸収したカルシウムを、歯や骨に送り込む働きがあり、カルシウムの利用を高めます。
また、歯の硬さに関係する栄養素です。
魚介類、きのこ類、きくらげ
ビタミンA
エナメル質を作ります。歯胚形成期に必要な栄養素であり、不足すると、歯の成長が遅れ、エナメル質の形成に障害が出ます。
卵、うなぎ、チーズ、緑黄色野菜(β-カロテンとして)
ビタミンC
象牙質を作ります。歯胚形成期に必要な栄養素であり、不足すると、象牙芽細胞に障害が出て、完全に形成されません。また、健康な歯茎を形成するのにも役立ちます。ビタミンCは、歯周病により分解される歯茎の構成成分(コラーゲン)の生成のために、必須の栄養素です。さらに、傷の治りを早くするので、抜歯やインプラント挿入後のケアにも注目の栄養素といえます。
野菜類、果物類、いも類
歯科栄養士コラム

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食育便り

カムカム新聞9月号