いわゆる茶渋と呼ばれている食品などに含まれる色素が歯の表面に沈着して歯の色が変色する事があります。タバコを吸われる方はヤニが付きやすいですね。毎日のお手入れによって着色を防止することは可能ですが一度ついた着色は普段のお手入れでは取れなくなることもあります。この歯の表面の着色であればホワイトニングを受けなくても歯科医院での専門的な歯のクリーニング(PMTC)で歯をきれいにすることができます。
いくらお手入れに注意していても年を重ねるごとに歯の色は黄ばみを増してきます。また生まれつき歯が黄色い方もいらっしゃいます。この加齢による黄ばみや生まれつきの黄色い歯は表面から変色が進んでいる場合が多いので実は歯のホワイトニングがとても効果的なんです
歯の変色の原因が薬剤や外傷や病気による場合は深部から変色している事が多いです。
有名な薬剤にテトラサイクリンがあげられます。このテトラサイクリンは抗生物質なのですが昭和40年代によく処方されていました。あなたが小さい時もしくはあなたのお母様が妊娠中にこの薬剤を大量に服用すると歯が茶色や黒く変色したり横縞が目立つ変色になる場合があります。このテトラサイクリンの変色は中程度以上ではホワイトニングの適応外と言われています。また外傷などで歯の神経を取った歯の変色も内部からの変色のため通常の歯のホワイトニングでは効果が出しにくいことが多いです。
無カタラーゼ症、エナメル質形成不全、象牙質形成不全、妊娠中の方。エナメル質に亀裂が入っている場合。ホワイトニング部位に虫歯や重度の歯周病がある場合。重篤な変色歯など。
ホームホワイトニングは、ご自宅であなた自身に行ってもらうホワイトニング法です。まずあなたの歯の精密な型をとります。この型は模型にされて、その模型を基にあなた専用のホワイトニングトレー(カスタムトレー)が作製されます。
このカスタムトレーはソフトなタイプですので縁が歯肉や舌に当たっても痛みを感じることは少ないです。そして自宅でこのカスタムトレーの中に過酸化尿素をベースにしたホワイトニング剤を入れ、それを1日約4~5時間、歯につけてもらうだけでいいのです。これを約1~2か月続けてもらい、あなたの歯をゆっくりとじんわりと白くしてゆくのがホームホワイトニングです。
1つ目として知覚過敏が起こりえる可能性があります。ホワイトニングでどうして歯が白くなるかというと、ホワイトニング剤が歯に浸透して歯の色素を分解して歯を白くしてゆくのです。その時にもしあなたの歯に目に見えないひびや、深い虫歯を治療した詰め物などがあれば、「歯がしみる」知覚過敏になる可能性があります。しかしこの知覚過敏はあくまで一過性の一時的なものですのでホワイトニングを一時中断すると症状はすぐ消失します。
もう1つの欠点として、そのまま何もお手入れしないで放ったらかしだと2、3年であなたの歯の色は元に戻ってしまうかもしれません。3ヶ月毎に歯科医院を訪れ、歯のクリーニングをおすすめします。後戻りした分少しだけ歯を元の白さに戻す追加ホワイトニングを繰り返すことで、この後戻りを予防することは可能です。